用語解説

現代アート

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現代アート(contemporary art)は、同時代につくられている美術を指す呼び名で、一般には第二次世界大戦後、とくに1960年代以降の美術を指すことが多い。現代美術、コンテンポラリー・アートとも呼ばれ、特定の様式や運動の名前ではない。

モダニズムの美術が絵画や彫刻という形式を突きつめようとしたのに対し、現代アートは、何がアートになりうるかという問いそのものを広げてきた。1960年代には、日用品や広告のイメージを借りたポップアート、作り手の手跡を消したミニマリズム、物よりアイデアを作品とするコンセプチュアルアートが相次いで現れる。その後も、空間全体を作品にするインスタレーション、身体を使うパフォーマンス、映像やデジタル技術を使う作品へと、表現の幅は広がり続けた。源流としてよく挙げられるのは、既製品の便器を作品として出品しようとしたマルセル・デュシャンの《泉》(1917年)である。

現代アートは、美術館の外の世界とも深く結びついている。政治や社会、ジェンダー、環境の問題を扱う作品が増え、1990年代のイギリスでYBA(ヤング・ブリティッシュ・アーティスト)が注目を集めてからは、国際的なアートフェアやオークションでの値段が話題になることも多くなった。各地の芸術祭やビエンナーレも、作品を見せる主要な場になっている。日本でも、1950年代の具体美術協会や1960年代末のもの派が、国際的に再評価されてきた。

解釈を見る人にゆだねる作品が多いため、難解だと言われることも多い。ただ、その多くは、ふだん見過ごしているものの見方を少しずらすことで成り立っている。

挑発が値段に変わるまでの仕組みはダミアン・ハーストとYBAで、作品が減っていくことで意味を生む例はフェリックス・ゴンザレス゠トレスの「消去」で取り上げた。ポップアートと現代アートの境目にいる画家はジャスパー・ジョーンズの星条旗と数字で、大きさそのものを表現にした作品群は「大きさ」はメッセージであるで読める。