LEGOに勝るとも劣らない組立玩具 Zometool

LEGOに勝るとも劣らない組立玩具 Zometool

目次

分子構造やらせん構造体などをつくれる組立玩具Zometool。
玩具といっても子供のおもちゃで終わるものでもなく、
科学研究者・エンジニア・CGデザイナーなどのプロフェッショナルな
職業の方々にも愛用されてるとか。




NASAのエンジニアたちがシミュレーションに使用しているらしい。ホントか!?

Zometoolとは

Zometoolは、コロラド州ロングモント郊外を拠点とするアメリカの企業Zometool Inc.が開発・製造・販売している組立玩具(知育玩具)。「ゾム建築」の創始者スティーブ・ベア(Steve Baer)、アーティストのクラーク・リッシャート(Clark Richert)、現CEOのポール・ヒルデブラント(Paul Hildebrandt)、共同発明者マーク・ペルティエ(Marc Pelletier)の4名のコラボレーションによって生み出された。

製品の中心となるのは直径約18mmのABS樹脂製「ノード(ボール)」と、複数の色・長さをもつ「ストラット(棒)」の2種類のパーツ。ノードは斜方二十・十二面体(Rhombicosidodecahedron)を元にした複雑な形状で、正三角形・長方形・正五角形の計62個の穴が空いており、各色のストラットを差し込んで立体的なワイヤーフレーム構造を組み上げる仕組みになっている。

ストラットと黄金比

ストラットは色によって断面形状が異なり、青(長方形)・黄(三角形)・赤(五角形)・緑(ひし形)の4色が存在する。それぞれの色ごとに複数の長さが用意されており、各色の長さの比率はすべて黄金比(約1.618)になっている。この数学的な設計がZometoolの最大の特徴であり、様々な幾何学的構造を無理なく再現できる理由でもある。

最初のノードが金型から生み出されたのは1992年4月1日のこと。それ以来30年以上にわたり基本的なノードの設計は変わっておらず、初期のパーツから最新のパーツまですべて互換性があるのも大きな魅力。1992年〜2000年は青・黄・赤の3色展開だったが、2000年にフランス人建築家ファビアン・ヴィエンヌ(Fabien Vienne)の提案により緑のストラットが追加された。

作れる構造物

平面図形では正三角形・正方形・正五角形・正六角形・正八角形・正十角形の6種類の正多角形、立体では5種類すべての正多面体(正四面体・正六面体・正八面体・正十二面体・正二十面体)が構築できる。さらに、DNA二重らせん構造、バッキーボール(フラーレン C60の分子構造)、カーボンナノチューブ、準正多面体、ペンローズタイリングなどの非周期的タイリング、そして4次元超立体の三次元投影図まで再現できる。特に正六百胞体(600-cell)の三次元投影は、Zometoolならではの代表的な作例として有名。

研究・教育分野での活用

公式サイトのキャッチコピーは「ノーベル賞受賞者と子どもたちに愛される組立玩具(The construction set treasured by kids and Nobel Prize winners.)」。数学・物理学・化学などの研究者が構造モデルの可視化に使うほか、鉄骨トラス構造などエンジニアリング問題の検討、ウイルスやナノチューブの分子構造研究、シャボン膜曲面の実験など幅広い分野に活用されている。NASAのエンジニアがシミュレーションに使用しているという話も、満更デタラメでもないのかもしれない。

また、「vZome」と呼ばれる無料の3Dソフトウェアも存在し、PC上でZometoolの作品を仮想的に組み立てることができる。教育現場向けにはレッスンプランも日本語訳つきで公開されており、算数・数学の授業や科学教育に取り入れる学校も増えている。

日本での展開

日本ではイメージミッション木鏡社が輸入総代理店を務めており、愛好家コミュニティ「ジャパン・ゾム・クラブ(Japan Zome Club)」が国内の普及活動を担っている。LEGOほどの知名度はないものの、一度ハマると抜け出せない中毒性と、数学的な奥深さで根強いファンを獲得している。

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