ミネラルウォーターのボトルデザインで知ったデザイナーさん、オラ・イト。近未来チックなデザインが素敵です。
OGO oxygen water still

プロフィール
Ora-ïto(オラ・イト)は、本名イト・モラビト(Ito Morabito)、1977年4月3日フランスのマルセイユ生まれのデザイナーです。宝飾デザイナーであるパスカル・モラビトを父に持ち、デザインの血筋に育ちました。デザイン専門学校(ESDI)に進学しましたが、在学中に中退し、独自のキャリアをスタートさせています。
デザイン思想:「Simplexity(シンプレクシティ)」
Ora-ïtoのデザイン哲学のキーワードは「Simplexity(シンプレクシティ)」——シンプル(Simple)とコンプレクシティ(Complexity)を組み合わせた造語です。複雑な機能や高い技術を内包しながら、見た目は極限まで洗練されシンプルに見せるというアプローチを指します。彼のプロダクトに共通する「エレガント・フューチャリスティック」なスタイルはこの思想から生まれており、近未来的でありながら日常に溶け込む美しさを追求しています。
キャリアのはじまり:「デザインハッキング」
もともとはデザインハッキングをしていたところWEBで評判が広がり、今やフィリップ・スタルクの再来とまで言われる一流デザイナーになったようです。
どんな感じでデザインハッキングしていたのかは公式ページで見れます。クオリティが高くこりゃ評判になるわなって感じです。
1990年代後半、Ora-ïtoは既存の有名ブランドの「架空のコンセプト製品」をCGで制作しWEB上に公開するという独自の手法でデザイン界に登場しました。ルイ・ヴィトンのバックパックやAppleのノートPC用ケースなどを「ブランド公式ではない」にもかかわらず非常にハイクオリティなビジュアルで発表。各ブランドはその完成度の高さに驚き、実際に彼を自社クライアントとして迎えるケースも生まれました。このゲリラ的なアプローチが彼の名を世界に知らしめました。
主な実績・プロジェクト
2002年にはアルミ缶をモチーフにしたハイネケンのボトルデザインで「Oscar de l’emballage(パッケージングのオスカー賞)」を受賞。2004年にはArtemide社から「One Line」ランプを発表。ミラノ国際家具見本市で高い評価を受け、Red Dot Design Award(レッド・ドット・デザイン賞)を獲得し、Centre Pompidouのコレクションにも収められました。
クライアントは国際的な大企業に及び、Adidas・L’Oréal Professionnel・Toyota・Nike・Danone・Kenzo・LG Electronics・Guerlain・Thierry Muglerなど多岐にわたります。店舗・ショールームデザインでも活躍し、パレ・ロワイヤル広場のクラブ「Le Cab」、シャンゼリゼ通りのToyotaフラッグシップ店(2007年)、Nikeのフランスショールームなどのインテリアデザインをてがけました。
2013年にはマルセイユのル・コルビュジエ設計「ユニテ・ダビタシオン(Cité radieuse)」の屋上を改修し、現代アートの展示スペース「MaMo(マルセイユ・モデュロール)」をオープン。建築遺産とコンテンポラリーアートを結びつけた文化的プロジェクトとして注目を集めました。
2016年にはニース・コート・ダジュール都市圏から依頼を受け、ニース市の新トラム(2号線)車両デザインを担当。2021年にはマルセイユ地下鉄の新型車両「Neomma」のデザインも手がけています。さらに2024年にはルノーの往年の名車をEVとして蘇らせた「Renault R17 Electric Restomod × Ora Ïto」を発表しました。
また、2017年にはスマートフォン連携の電動自転車ブランド「Angell Mobility」のデザインを手がけ、2019年に発表・2020年より販売開始されています。
受賞歴・評価
2007年にはグローブ・ド・クリスタル(Globes de Cristal)の最優秀デザイナー賞を受賞。2011年にはフランス文化省より「芸術文学勲章(Chevalier des arts et des lettres)」を叙勲されています。その作品はパリのポンピドゥー・センターに収蔵されるなど、アートとデザインの境界を横断する存在として高く評価されています。
現在色々なプロジェクトに参加しているみたいなので、今後も注目していきたいデザイナーさんですね。
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