用語解説

デ・スティル

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デ・スティル(De Stijl)は、1917年にオランダで始まった美術とデザインの運動である。中心にいたのは画家で批評家のテオ・ファン・ドゥースブルフと画家ピート・モンドリアンで、同年10月に創刊した同名の雑誌を拠点に活動した。名前はオランダ語で様式を意味し、日本語ではデ・ステイル、デスティルとも表記される。

彼らが求めたのは、個人の感情や自然の写しから離れた普遍的な造形の言葉だった。使う要素は水平線と垂直線、赤・青・黄の三原色、そして白・黒・灰色に限られる。モンドリアンはこの考え方を新造形主義と呼んだ。

運動は絵画の外へ広がった。家具職人で建築家のヘリット・リートフェルトは、1918年ごろに角材と板だけで組んだ椅子を設計し、1923年ごろに赤と青を基調に塗り分けた。翌1924年にはユトレヒトにシュレーダー邸を完成させる。壁や床を独立した面として組み立てる手法は、画面の原理をそのまま三次元に移したものだった。

1921年からワイマールに滞在したファン・ドゥースブルフは、翌年に講座を開き、そこにはバウハウスの学生も通った。デ・スティルの考え方はこうして機能主義のデザインへ流れ込んでいく。1931年に彼が亡くなると運動は事実上終わり、雑誌は翌年の追悼号で幕を閉じた。それでも原色と直線の組み合わせは、ポスターや家具、インテリアでいまも引用され続けている。

三原色と直線だけで世界を描こうとした試みの全体像は、デ・スティルの実験で詳しくたどった。格子と限られた色数で描くという共通点からは、ピクセルアートはなぜ死なないのかがドット絵と並べて論じている。